翻訳証明書とアポスティーユの完全ガイド!~翻訳よろず相談室~

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みなさんは、海外の公的機関に書類を提出しようとしたときに、「翻訳証明書が必要」と書かれた書類を受け取ったことはありませんか?
「翻訳証明書って何?はて?」と、戸惑ったこともあるかもしれません。
翻訳センターにも、たびたびお問い合わせをいただきます。
そこで、今回の「とらんの翻訳よろず相談室」では、「翻訳証明書」や「アポスティーユ」について解説していきます。

翻訳センターでは、翻訳はもちろん「翻訳証明書の発行」ができるよ。
さらに「公証人役場の認証代行手続き」もやっているよ。
【ご相談1】翻訳者のサインはお願いできる?
お客さまから、よくいただくご相談を紹介します。
「海外留学用の書類を準備していたら、『英語への翻訳と翻訳者のサインが必要』と書いてあるんだけど、対応できる?」

翻訳センターとして、「翻訳」をお引き受けしているので、
「翻訳者個人のサイン」はできないんだよ。
でもその代わりに、翻訳センターの「翻訳証明書」を出せるよ。
サンプルを用意したから見てみて!
翻訳証明書とは
とらんちゃんの言うとおり、「翻訳者個人のサイン」はできませんが、「翻訳証明書」の発行は可能です。
翻訳センターで発行する「翻訳証明書」とは、オリジナルの原稿どおりに忠実に翻訳したという証明書です。
英語版のサンプルは下記のとおりです。
「翻訳証明書」のサンプル
※以下の画像ではサインはカットしています。

翻訳証明書が必要なケース
翻訳証明書は、以下のようなケースで必要とされることが多いです。
・海外に留学するとき
・海外で会社を設立するとき
・海外で結婚するときや子どもが生まれたとき
その他にも、重要な書類を「どこに翻訳を依頼したのか、記録を残したいとき」にも依頼いただきます。
翻訳証明書の発行を依頼する時に気を付けることは?
翻訳証明書は提出国に合わせて、ご希望の言語で発行します。
なお翻訳証明書は基本的には有料です。
料金は、翻訳会社に問い合わせてみてください。
ここから、依頼の際に気をつけておきたいことをご紹介します。
- 「どこの国に提出するか」を、あらかじめ翻訳会社へ伝える
同じ英語でも、アメリカ英語とイギリス英語のように、日付の表記が違うことがあります。
そのため、あらかじめ翻訳会社に翻訳文や翻訳証明書の提出国や提出先の機関の情報などを伝えておきましょう。 - 固有名詞の読み方を伝える
現在、戸籍謄本や戸籍抄本、出生証明書などの氏名には、ふりがなは記載されていません。
そのため、あらかじめ翻訳会社に氏名の読み方を伝えておきましょう。氏名に限らず、会社名、地名などの固有名詞で決まった訳語がある場合も同様です。
※なお2025年5月の改正戸籍法施行により戸籍の氏名にふりがなを記載する制度がスタートします。
将来的に戸籍にふりがなが記載されれば、名前の読み間違いはほぼなくなるでしょう。

「とらん」は、ひらがな表記だから、ふりがなはいらないね。
え?とらんの名字?それは秘密だよ。
【ご相談2】アポスティーユって何?
それでは、次のご相談です。
「海外と取引するにあたり、『登記簿謄本と定款のアポスティーユが必要』とあるんだけど、どうしたらいいのかな?」

登記簿謄本と定款の外国語版がなかったら、まず翻訳だね。
その後、公証人役場に行って、認証を受けるといいよ。
アポスティーユとは
アポスティーユとは、「外国公文書の認証を不要とする条約」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付せん(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。
つまり、これにより認証手続きが簡素化できるようになりました。
登記簿謄本の原本は「公文書」、その翻訳文や翻訳証明書は「私文書」となります。
そのため、アポスティーユを取得するためには、「翻訳文」や「翻訳証明書」を公証人役場で認証してもらい、「公文書」の扱いにしてもらう必要があります。
※詳しくは、外務省の手続きガイドをご覧ください。
申請手続きガイド 申請の流れ(外部サイト)
なお、アポスティーユを取得できるのは、提出国がハーグ条約に加盟している場合のみです。
もちろん、日本も加盟しています。
2023年に中国、2024年にカナダがハーグ条約に加盟したことから、みなさまからご相談いただく海外提出国の大半でアポスティーユが取得できるようになりました。
アポスティーユの認証のフロー

ここから、アポスティーユの具体的な認証のフローを紹介するね。
自分で手続きすることもできるし、翻訳会社が代理で認証を行うこともできるんだ!
ご自身で公証人役場に行くとき
【翻訳会社に翻訳だけ依頼し、アポスティーユ取得はご自身で対応するパターン】

お客さまご自身で、必要書類(原本・翻訳文・翻訳証明書・本人確認書類など)を持参して、各都道府県の公証人役場へ出向きます。
外国語の書類の場合、公証人の認証に11,500円ほどかかります。
公証役場一覧(外部サイト)
なお、特定の都道府県ではワンストップサービスが使えます。
こちらは、公証人役場に持って行くだけでアポスティーユが完了します。
※2025年2月現在、北海道(札幌法務局管区内)、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府および福岡県の公証人役場でワンストップサービスの利用が可能です。
上記以外の都道府県は、公証人役場の認証を受けたあと、法務局および外務省へ書類を持っていき、認証してもらう必要があります。
翻訳会社に認証代行してもらうとき
【翻訳会社にアポスティーユ取得まで依頼するパターン】

翻訳依頼からアポスティーユ取得までをまとめて翻訳会社にお願いすることも可能です。
翻訳センターは、大阪、東京、名古屋に拠点がありますので、ワンストップサービスの利用が可能です。
まず、翻訳を依頼いただき、翻訳会社からお客さまに翻訳文を納品します。
翻訳文に不備がないかをお客さまご自身で確認いただいた後、翻訳会社がお客さまに代わって公証人役場に出向きます。
翻訳会社は、認証を取得した後、お客さまに書類一式を宅配いたします。
翻訳とアポスティーユの取得をセットで依頼できるため、お客さまに大変好評です。
【ご相談3】ずばり、翻訳証明書とアポスティーユの納期は?
納期についても気になるところですよね。
「翻訳からアポスティーユの取得まで依頼した場合、時間はどれくらいかかるのかな?」

例えば、3~5ページ程度の戸籍謄本や登記簿事項証明書の場合、
翻訳は1週間程度、アポスティーユ取得に数日いただいているよ。
翻訳原稿のページ数や内容によって納期は変わります。
お急ぎの場合の納期短縮についても翻訳会社に相談してみてください。
【ご相談4】チェックのみの依頼の場合は?
本日最後のご相談です。
「社内で翻訳した書類の翻訳文のチェックだけを依頼した場合でも『翻訳証明書』は発行してもらえますか?」

この場合は、「翻訳証明書」ではなく、「校正証明書」を発行するよ。
翻訳センターでは翻訳を依頼された書類に対してのみ「翻訳証明書」の発行をしています。
翻訳文のチェックを依頼いただいた場合は、「校正(チェック)証明書」を発行します。
「校正(チェック)証明書」のサンプル
※この画像ではサインはカットしています。

まとめ
いかがでしたか。
海外のビザは翻訳証明書だけで認証してもらえる国も増えました。アポスティーユも含め、手続きは簡素化へと動いており、それだけ、便利になったと考えることができます。
便利になったとはいえ、海外への出国準備で忙しい中、慣れない手続きに頭を悩ませることも多いと思います。
翻訳センターは、これからもみなさんの翻訳に関するお困りごとに寄り添い、サポートしていきます。
ぜひ一度、翻訳センターに問い合わせてみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
翻訳センター インサイドセールスチーム

とらんちゃん
「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。
- 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
- モットー何でもトライ!
- 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。
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