翻訳センターの多言語AIナレーションとは | PowerPoint活用でグローバルコミュニケーションを拡大
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グローバル化が進む昨今、多言語対応は企業のコミュニケーション戦略において重要な要素の一つと言えます。
今回は、さまざまな言語のAI音声をPowerPointファイルに組み込む「多言語AIナレーション」サービスにフォーカスしてご紹介します。
なお、前回の記事では、多言語翻訳の基本や注意点、英語翻訳との違いを翻訳会社の目線でご紹介しましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
ニュースや動画広告でもAIのナレーションを耳にする機会が増えているよね!
多言語AIナレーションとは?
PowerPointにはスライドに音声を挿入できる機能があります。翻訳センターが提供する「多言語AIナレーション」は、人間の声ではなくAIで作成した音声をPowerPointスライドに組み合わせて動画化するサービスです。 約40言語に対応しています。
AI音声がどのようなものなのか気になりますよね。サンプルとして英語版のAIナレーション動画をご用意しましたので、ぜひ聞いてみてください!
※サンプルのため日本語字幕を挿入しています。
【サンプル動画】
ますます広がる活用シーン
昨今、ビジネスや公共の場でAI音声を耳にすることが多くなりました。代表的な例として、鉄道や大規模商業施設での案内放送、気象情報番組のアナウンサー、美術館などの館内オーディオガイドやホテル・店舗の接客ロボット、カーナビ音声などが挙げられます。
では、PowerPointファイルと組み合わせる「多言語AIナレーション」はどうでしょうか。「あまり聞き慣れないけど」と思う方もいるかもしれませんね。そこで、翻訳センターで実際に対応した事例を交えながら、おすすめの活用方法をご紹介します。
おすすめの活用方法その1:教育・研修素材
ある医療機器メーカーでは、エンジニア向けのオンライン研修スライドにAIナレーションを組み込み、研修用素材を効率的に制作することを実現しました。講師や運営担当者の負荷軽減にもつながったようです。
また、ある国際支援団体では、PowerPointスライドにAIナレーションを付けて動画化することで、対面研修から非対面型研修への切り替えを実現しました。動画を繰り返し再生して学習できる、時間と場所を気にせずに学べるといったメリットに加え、オンライン研修で起こりがちな通信環境の不安定さや海外との時差、対面研修で発生する講師の渡航コストなどの課題解消にもつながったそうです。
おすすめの活用方法その2:操作マニュアル動画
ある部品メーカーでは、PowerPointで作成していた中国語の機械操作マニュアルに中国語のAIナレーションを付けて動画化し、操作説明動画を繰り返し視聴できるようにしました。動画を観ながら操作手順を反復できるため、視聴者の利便性向上につながっています。
おすすめの活用方法その3:イベント・展示会でのPR動画
複数言語に対応した自社のPR動画をAIナレーションで作成した製薬会社の事例もあります。納期が大変短い案件でしたが、AIナレーションの活用で、無事、ご希望の納期にファイルをお納めすることができました。完成した動画は海外顧客へのアプローチの強化や国際会議でのプレゼンテーションなどでの活用も可能です。
翻訳センターだから実現できる3つのポイント
翻訳センターの「多言語AIナレーション」サービスには、声を大にして伝えたいポイントが3つあります。
- ネイティブスタッフによる多言語チェック
完成したAI音声が英語であればチェックできても、多言語となると一気にハードルが上がりますよね。アクセントや固有名詞などの発音は、やはりターゲット言語のスピーカーにチェックをお願いしたいもの。その点、翻訳センターの「多言語AIナレーション」サービスでは、自然でなめらかなナレーションになるよう、ターゲット言語のネイティブスピーカーが音声の手直しを行っています。これは豊富なネイティブ人材を抱える翻訳センターだからこそできる対応です。 - 予算に優しい
AIナレーションの場合、スタジオの手配やナレーターの費用は一切必要ありません。そのため、外国語に対応した複数名のナレーターを手配する場合に比べて、大幅に費用を抑えることができます。多言語でのナレーション導入を検討する企業にとって、コスト削減と多言語展開の両方を実現できる点は魅力的ですよね。 - スピーディーな対応
翻訳センターの独自ツールを使えば、AIナレーションの作成とPowerPointスライドへのAI音声の挿入、ネイティブスピーカーのチェック作業を効率よく進めることが可能です。そのため、動画完成までの時間をぐっと短縮できます。
作成時の工夫
多言語AIナレーションファイルを作成するために、PowerPointのノート部分にナレーション読み上げ用のスクリプト(台本)を入力したファイルを用意します。基本的に、お客様にご準備いただいているのはこのファイルだけです。
翻訳センターでは読み上げ用のスクリプトをターゲット言語に翻訳した後、独自開発した専用ツールを使い、AIナレーションの生成とPowerPointスライドへの音声挿入を行います。
その後、PowerPointスライドのアニメーションやズームなど「動きが出る」機能とAIナレーションとのタイミング調整、ターゲット言語のネイティブスピーカーによるアクセントチェックを実施した上でお客様へ納品します。
作成の際には工夫しておきたい点がいくつかあります。すでにAIナレーションツールを導入している方にも参考となる情報を、ピックアップしてご紹介します。
- 「読む」を意識したスクリプト作成
AIナレーションではスクリプトとして用意したテキストがそのまま読み上げられます。そのため、「読む」テキストとしての完成度がAIナレーションの品質に大きく影響します。誤字や脱字はそのまま音声に反映されてしまいますので、AIナレーションを使う時には、スクリプトの校正を入念に行いましょう。
また、専門用語や社内で使われている通称など、特殊な読み方をするものは、読み上げるための表現に書き換えましょう。
さらに、かっこ書きやコロン(:)などの記号にも注意が必要です。これらの記号には「つまり」「略して」「例えば」など、読み上げに適切な言葉を補うようにしましょう。下記はかっこ書きを書き換えた例文です。
【例】
書き換え前:ポストエディット(PE)とは、機械翻訳やAI翻訳の出力結果を、人間が確認し、手直しする作業のことです。
書き換え後:ポストエディット、略してPEとは、機械翻訳やAI翻訳の出力結果を、人間が確認し、手直しする作業のことです。 - 文章構造はシンプルに!
複雑で長い文章や専門用語の多用は、聞き手にとって理解しづらいナレーションになってしまう可能性があります。文章はできるだけ短くし、シンプルかつ的確に伝えるよう意識しましょう。一文をシンプルにすることで、内容の伝達効率を高めることができます。 - 人間によるナレーションとの使い分け
昨今のAIナレーションはなめらかで自然な音声に進化していますが、人間のナレーターが得意とする、感情の豊かさや微妙なニュアンスの表現、内容に応じたトーンや声色の使い分けを実現するには、やはり限界があります。品質・納期・費用のどこに重きを置くか、バランスを考慮した上で、ナレーターとAIナレーションのどちらを利用するかを検討しましょう。
翻訳センターではナレーターを使った案件の実績も豊富です。判断に迷う場合は、気軽に相談してみてください。
スライドやスクリプトは一つの言語しか用意がない・・・という場合は相談してね!翻訳とAIナレーション作成の両方をワンストップで対応可能だよ!
まとめ
いかがでしたか。多言語に対応可能なAIナレーションは、さまざまなシーンで活用できるコミュニケーション手法です。これを機にみなさんも、コミュニケーション拡大を実現させる選択肢の一つに、AIナレーションを加えてみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
※言語種類によってはネイティブスピーカーによるチェック作業が難しい場合もあります。詳しくは、ご相談の際に担当までお問い合わせください。
※Microsoft PowerPointは、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。その他記載の会社名、製品名およびロゴは、各社の登録商標または商標です。
翻訳センター インサイドセールスチーム
とらんちゃん
「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。
- 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
- モットー何でもトライ!
- 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。
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