安心の品質管理!特許翻訳の検品工程とアフターフォロー
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特許分野の翻訳において、皆さんは翻訳後のドキュメントがどのような工程を経て納品されるかご存知でしょうか。納品物は、翻訳者による訳出後にもさまざまなプロセスを経て作成されます。
今回の記事では、翻訳センター特許営業部が実際に行っている、納品に至るまでの各工程や、納品後のアフターフォローを取り上げます。
納品後のフィードバック情報をどのように活かしているかなど、特許営業部の取り組みを紹介するよ!
翻訳後、納品までにどのようなことをしているの?
校正
高い専門知識と言語能力を合わせ持つ翻訳者は、原文に忠実な訳出をするよう常に最善を尽くしています。また翻訳者が訳出した文章を第三者である校正者が確認する工程を踏むことで、より品質の安定した翻訳に仕上げています。翻訳センター特許営業部では、特許明細書はもちろん、中間処理書類や非特許文献に至るまで、すべてのドキュメントに対して第三者による校正を行っています。
校正時に確認するポイントは主に3つあります。
- 誤訳
- 文章の抜け、用語の漏れと揺れ
- お客さまからいただいた指示事項
このうち、特に用語の揺れと指示事項の不遵守については、目視での検出に加え、特許営業部にて独自開発した校正ツールを活用し、不備の検出精度を高めています。
校正作業って重要だね!校正担当者は、『お客さまにご満足いただける翻訳文を提供する』という方針を胸に日々翻訳文と向き合っているよ。
書式調整
出願ルートやお客さまのご要望に合わせて、案件ごとに翻訳文の体裁を整えていきます。
また書式は案件ごとに異なるため、記憶に頼った作業は、仕様の反映漏れにつながる恐れもあります。そのため、特許営業部ではお客さま別に仕様をまとめたデータベースと、その案件に対して出された指示の両方を常に参照しながら作業を行っています。
レイアウト編集
特許営業部でのレイアウト編集作業は、主に3つあります。
- 特許明細書の図面作成
- 表、化学式、数式画像の作成
- 非特許文献の体裁調整
特に出願明細書の図面は、出願形式や原稿の状態に応じて作り直すこともあるため、専門的な知識が求められます。そのため、出願用の図面レイアウト編集は、経験豊富なDTPオペレータが対応しています。DTPオペレータは出願基準を満たしつつ、お客さまや審査官にとって鮮明で見やすい図面の作成を第一に考えて作業します。
レイアウト編集後の図面データは、翻訳文へ組み込んだ状態で納品、あるいは別ファイルで納品など、希望に合わせた対応ができるよ。
最終検品
校正、書式調整、レイアウト編集作業が完了した翻訳ドキュメントはお客さまに納品する前に必ず最終検品を行います。プロジェクトマネージャが翻訳範囲や指示事項など、約10項目を検品します。実際、最終検品により事なきを得たこともあります。納品前の最終検品は、安定した品質の翻訳を納めるための最後の砦として、重要な工程です。
プロジェクトマネージャは、案件の受注から納品に至るすべての工程管理を担当しています。また、それぞれ進捗の違う複数の案件を日々、同時進行で管理しています。そして、お客さまからいただく指示内容を案件に関わるすべての作業者へ漏れなく伝える役割も担っています。そのため、特許営業部では独自に作成した仕様書を使い、効率的に工程を管理しています。
「思っていた翻訳文と違った」と後悔しないために、特許翻訳の依頼時に役立つ情報をまとめた記事も紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
納品後のアフターフォローはどうなっているの?
翻訳文の修正
「この表現が少し気になるけれど、用語を変えて意味が通じるのか不安・・・」
「文章を変えてしまって不自然にならないか・・・」
納品された翻訳文に対して、違う表現や用語の変更案が浮かんだとしても、翻訳文に手を加えるには勇気がいりますよね。
そのような場合は、まずは翻訳センターへ問い合わせてみてください。案件を担当した翻訳者や校正者がご提案いただいた用語や文章の妥当性を判断します。また万が一、翻訳に誤りがあった場合は、無償で翻訳文を修正します。
フィードバック情報を蓄積・管理
お客さまから翻訳文へのフィードバックをいただいた場合は、情報を精査した上で、データベースの更新を行っています。また、必要に応じて翻訳者にもフィードバック情報を共有し、次回の翻訳の品質向上に役立てています。
翻訳センターの案件管理システムには過去案件での指示内容、ドキュメントの種類、納期、フィードバック情報などが蓄積されています。プロジェクトマネージャはそれらの情報をベースに最適な翻訳者を選定します。
また翻訳センターでは、いただいたフィードバック情報を蓄積・管理することで、翻訳品質の安定化につなげています。例えば仮にプロジェクトマネージャが交代するとしましょう。お客さまの中には、担当交代で、過去の指示が反映されなくなるのではないか、翻訳品質に影響が出るのではないか、と不安を感じる方もいるかもしれません。その点、特許営業部ではプロジェクトマネージャの業務を標準化していますので、担当交代前と変わらない、安定した品質の翻訳文を提供することが可能です。
特許営業部ではチーム体制で案件管理をしているよ。担当者が不在の時でも、チームの他のスタッフが対応するので安心してね。
プラスα情報
最後に、特許営業部が行っている翻訳者教育や勉強会についてご紹介します。
特許翻訳の研修生制度
研修生制度とは、社内翻訳者による指導の下、即戦力として活躍できる特許翻訳者を育てる制度です。研修内容には特許翻訳のノウハウや、翻訳支援ツールの使用方法といった基礎的なものから、お客さまごとの指示事項や注意点の確認方法など、特許翻訳者として活躍していくために必要な情報が豊富に盛り込まれています。多くの卒業生が即戦力として活躍しています。
勉強会の開催
特許営業部では、経験豊富な社内翻訳者による勉強会を、ご登録の翻訳者の方々限定で、定期的に開催しています。これは翻訳者全体の語学力の底上げや特許翻訳に関する知識の向上を目的とした取り組みです。すでに第一線で活躍中のフリーランス翻訳者であっても、さらなるスキルアップや知識のアップデートは欠かせません。勉強会は特許翻訳の研鑽に励む翻訳者の集まりとしてだけでなく、同業者間での情報交換の場、さらには、お互いが抱える悩みを解消する場としても有効に活用されています。
まとめ
いかがでしたか。今回は翻訳後の工程や納品後のアフターフォローに触れ、翻訳文がどのようなプロセスを経て納品されるのか、また、お客さまからの貴重なフィードバック情報をどのように社内で活かしているかをご紹介しました。
特許翻訳についてもっと詳しく知りたい方は、下記の「翻訳センターへ問い合わせる」よりご連絡ください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
翻訳センター 特許営業部
とらんちゃん
「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。
- 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
- モットー何でもトライ!
- 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。
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