ビジネスシーンで使える動画翻訳!字幕と吹き替えの選び方ヒント
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YouTubeなどの動画配信プラットフォームは、私たちの日常生活に深く浸透してきました。このような状況を有効活用しようと、多くの企業が動画専門チャンネルの開設や自社サイトでの動画公開に積極的です。
また、動画は「音」と「動き」を使って多くの情報を瞬時に届けることができるため、情報伝達ツールとしての活用が広がっています。ビジネスシーンにおいても、動画を翻訳して有効活用したい、と考える企業が増えているようです。
この記事では、動画を翻訳したい方向けに、ビジネスシーンでの翻訳動画活用例、字幕と吹き替えの違いについて書いていきます。
翻訳した動画っていろんな場面で使えるね!活用の幅がどんどん広がっているみたいだよ。
ビジネスシーンで動画を活用!
以前は対面開催だったセミナーや決算説明会など、翻訳動画をオンラインで公開することで、場所や時間に関係なく視聴できます。また、停止・再生・前へ・次へ・速度調整など、自由なスタイルで視聴できる点も便利なポイントのひとつです。
教育研修や操作説明など、「繰り返し復習が必要なシーンで翻訳した動画が役立っている」というお客さまの声をよく耳にします。
ほんの一例ですが、活用シーンをご紹介します。
- 教育・研修:オンラインでコンプライアンス研修を行いたい、eラーニング用動画を複数言語に翻訳したい場合など。専門用語が多い動画でも、一時停止しながらの受講や繰り返しの利用が可能となり、利便性も高まります。
- 企業PR、製品説明(社外広報)、コンテンツマーケティング:海外投資家や消費者向けに自社の業績や製品の魅力を動画コンテンツで配信したい場合など。オンラインセミナー動画にあらかじめ字幕を付けておく、決算説明会動画を複数言語で用意するなど、IRや社外広報活動が充実します。
- インターナルコミュニケーション(社内広報):グローバル部門が作成した商品説明動画を日本語で展開したいケース、CEOメッセージの複数言語展開など。社内の情報をスムーズかつ効果的に共有できます。
動画を使った情報伝達、情報共有のメリットが認知されてきたことから、ビジネスシーンにおける動画活用がぐんと広がっているようです。
ビジネス動画の字幕
ビジネス系とエンタメ系、それぞれの字幕の違い
映画やドラマなどのエンタメ系の日本語字幕は、表示する最大文字数を「4文字/秒」とすることを基本ルールとしています。これは、人間が瞬時に認識できる文字数を考慮しているためです。
しかし、ビジネスシーンにおいては、この文字数では必要な情報をすべて伝えることが難しいケースがあります。そのため、ビジネス動画では、日本語字幕の文字数を「6~7文字程度/秒(※)」と少し多めに設定し、情報の漏れが無いように工夫しています。このほかにも、操作説明などの研修動画では、受講者に正しく手順を理解してもらうために情報の省略を控えるなど、動画の用途に合わせた手法で字幕を作成しています。
※当社基準 (分野・内容に応じて変動あり)
字幕の行数が多くなると映像が見えにくくなるよね。そんなときは、表示する字幕をできるだけ2行に抑える工夫をしてるみたいだよ。他にも、区切りのいいところで改行を入れるなど、「読みやすさ」を意識して字幕を作ってるんだって。
ビジネス動画での日本語字幕設定ルールの一例(すべて当社基準)
- 6~7文字程度/秒まで(必要情報が多い場合や固有名詞が長い場合などは10文字/秒を最大とする場合もある)
- 字幕の行数はできるだけ2行以内に抑える
- 句読点は使用しない(感嘆符は使用)
こんなときは字幕がおすすめ
翻訳前の元動画が字幕付きの場合は、字幕部分を翻訳して置き換える、とシンプルに考えましょう。また、PCで動画を止めながら視聴できる環境にも字幕がフィットします。
例えば、字幕のない動画の視聴中に難しい用語や表現が音声で流れると、動画を戻して聞き返すことはありませんか?
文字で見た方が理解しやすいなど、補助的な役割としても字幕が有効な場合があります。
字幕を使用するケース
- 元動画にオリジナル言語で字幕が入っている場合
- 字幕があることで内容理解が深まる動画
- 視聴する環境が字幕に適している場合(例:工場や作業現場など、周辺の音が入り混じる環境で操作手順の動画を視聴する など)
- 聴覚障がいがある方や高齢者など、音声が聞こえづらい方向けの動画 など
ビジネス動画の吹き替え
吹き替えとボイスオーバー
ナレーションや登場人物の音声を翻訳し、別の言語に置き換える際、「吹き替え」や「ボイスオーバー」という手法があるのをご存知でしょうか。使用用途や動画の内容に応じて使い分けが必要です。
- 吹き替え:オリジナル音声を別の音声で完全に置き換える手法です。そのためオリジナル音声は聞こえません。登場人物の人数に応じて複数の音声を用意するケースが一般的です。
- ボイスオーバー:オリジナル音声を小音で残した上に、翻訳後のスクリプトで収録した他言語の音声を被せる手法です。そのためオリジナル音声が背景で聞こえます。オリジナルの音声を残すことで視聴者にリアリティを感じさせる手法です。
ナレーターや声優の選定も重要なポイント
ナレーターや声優は、セリフのトーンや抑揚を再現して音声を吹き込みます。まさにプロフェッショナルです。
より希望に合った動画に仕上げるため、ナレーターや声優の人選も大事なポイントです。例えば、出身国、母語、性別などの情報やサンプル音声を参考にすることで、動画の雰囲気や登場人物のイメージに合う声質の方を選定できます。
翻訳センターでは試し聞き用のサンプル音声を用意していますので、興味がある方はご相談ください。
なお、通常、ナレーターや声優を手配する場合には人件費以外にも、スタジオ費用、ディレクション費用、音声編集・調整費用が発生します。翻訳会社によって異なる場合がありますが、頭の片隅に置いておくといいでしょう。
こんなときは吹き替えがおすすめ
動画の内容や使用用途でも変わりますが、映像の情報量が多い動画は吹き替えが適しているようです。なぜなら映像情報に加えて字幕も理解するとなると、情報量が多くなりすぎて動画の内容に集中できないからです。
また、音声を使うことで臨場感を維持でき、より訴求力の高い動画に仕上げることができます。
吹き替えを使用するケース
- 映像での情報が多く、動画の内容に集中して欲しい場合
- 字幕にすると文字数が多くなりすぎて映像が見づらくなる場合
- 複数の発話者が登場する、発言量が多い場合
- 音声で臨場感、活発さ、柔らかさ、真面目さ、などの世界観を持たせたい場合
- 視覚障がいの方や小さなお子様など、音声のほうが内容を理解しやすい方向けの動画 など
まとめ
アフターコロナの企業活動を支えるため、複数言語での動画配信や動画マーケティングなど、多様なシーンで活用の幅が広がっています。字幕・吹き替え、いずれの方法であっても、さまざまなニーズを満たすことができますので、一度作成してみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
※記載の会社名および製品名は、各社の登録商標および商標です。
翻訳センター インサイドセールスチーム
とらんちゃん
「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。
- 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
- モットー何でもトライ!
- 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。
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