翻訳支援ツールの
有効活用
人とテクノロジーの融合で品質向上とコストダウンを実現
翻訳データを資産ととらえて有効活用することは、近年ではスタンダードとなっています。過去の翻訳を対訳形式(原文と訳文の対となったもの)でデータベース化し、翻訳メモリとして次の翻訳に活かすことで、効果的なコストダウンや品質向上が可能です。
翻訳センターでは、人が最新のテクノロジーを最大限に使いこなす仕組みを構築し、生産効率の向上、翻訳品質の安定を実現しています。
翻訳支援ツールとは
翻訳や校正など、人のおこなう作業をコンピュータが支援し、
当該作業の効率化をアシストするソフトウエアです。
Computer-Assisted Translation
toolsの頭文字を取って「CATツール」とも呼ばれます。クラウド型のもの、ローカル型のものなど、さまざまな翻訳支援ツールがあります。
翻訳メモリとは
過去に翻訳した文章を原文と訳文のペアでデータベース化したものです。主に翻訳支援ツールで使用し、リアルタイムに蓄積・更新ができます。
翻訳センターでは、翻訳支援ツールを制作工程に組み込むことを標準とし、翻訳資産(翻訳メモリ)を有効活用しています。
翻訳資産をリサイクルする際、翻訳者や校正者は適切な訳を判断し、前後の文脈チェック、文体の修正、用語の確認を行います。それらの人的作業を翻訳支援ツールによってサポートできるため、効率化や翻訳品質の向上が可能です。
翻訳支援ツールを活用する3つのメリット
品質向上
過去案件の翻訳メモリをリサイクルすることで、文体や用語の統一、関連案件との整合性を図ることができます。 また、翻訳支援ツールには、用語集をセットすることができ、文書全体を通しての用語統一が可能です。さらに、「QAチェック」と呼ばれる翻訳品質のチェック機能が備わっており、訳抜け、誤字脱字、スペルミス、数字の間違い、用語集違反などを自動的に検知し、正しく翻訳されるまで翻訳プロジェクトを完了できない機能を備えています。
効率化・納期短縮
翻訳者は、翻訳支援ツール上で翻訳メモリを簡単に参照できます。また、繰り返し出てくる文章に対しての反復作業を自動化できるため、訳文の統一性を保ちながら効率的な翻訳作業が可能です。類似文章の翻訳時には、一部分を書き換えるだけで翻訳が完成するため、全文をリタイプする手間や反復を省け、作業時間の短縮が可能です。
コストダウン
過去に翻訳した文章を翻訳メモリとして蓄積し、次回以降にリサイクルすることで、類似文章の翻訳時に作業負担を軽減できます。翻訳支援ツールでは、リサイクル可能な翻訳メモリの分量を解析し数値化できるので、翻訳メモリとの一致率に応じて作業負荷軽減分をコストに反映することが可能です。
【イメージ図】翻訳メモリ活用によるコストダウン
翻訳支援ツールと機械翻訳の活用
訳文の候補として、機械翻訳を翻訳支援ツールに読み込んで表示させることが可能です。
翻訳メモリの活用と同様に、一から翻訳する必要が無くなるため、作業時間の短縮が可能となります。
あくまでも人が適切な訳を判断し翻訳を完成させますので、作業時間を短縮しつつもこれまでと変わらない品質で翻訳ができます。
人間の能力と最新のテクノロジーを融合し、翻訳支援ツールと機械翻訳を戦略的に活用することで、昨今の翻訳需要に対応しています。
【イメージ図】ツール導入前後の作業効率の変化
翻訳支援ツールを有効活用したお客様の事例
翻訳センターでは、様々な業種・業界のお客様へ翻訳支援ツールを活用したサービスを提供しています。実際にご活用いただいているお客様の活用事例をご紹介いたします。
特許事務所の事例
ご要望
過去にお願いした件の類似出願のため、前回と同じように翻訳してほしい。
翻訳支援ツールの活用により実現したこと
以前のご依頼案件を翻訳メモリとして参照しながら翻訳できるため、過去案件の表現に合わせて翻訳することができます。過去案件との一致箇所は、リサイクルできるのでコストもお安くご提示できます。
自動車メーカーの事例
ご要望
以前翻訳を依頼したマニュアルが改訂となった。複数人で作業したため、どこが改訂箇所かわからなくなってしまった。翻訳は改訂した箇所のみ対応してほしい。
翻訳支援ツールの活用により実現したこと
旧版のマニュアルとの差分箇所を、機械的に素早く解析することができますので、新旧の原稿を見比べて差分する作業が不要です。翻訳作業も、変更がない箇所は完全一致として翻訳メモリをそのままリサイクルするため、旧版の用語や表現を踏襲しつつ、新規翻訳箇所の翻訳ができます。
よくあるご質問
翻訳支援ツールに関してよくあるご質問にお答えします。
自社では、翻訳支援ツールを導入していませんが、翻訳メモリの活用をお願いできますか?
はい、当社保有の翻訳支援ツールで作業できますので、お客様が翻訳支援ツールを導入されていなくても、翻訳メモリの活用をご相談いただけます。翻訳センターでは、翻訳支援ツールを使用した制作工程を標準としています。なお、初回依頼時に、継続案件/シリーズ案件であることが事前に判明している場合、より細やかなご提案が可能ですので、その旨をお知らせください。
過去に翻訳した文書が手元にあるのですが、納品時のファイルのままです。次回案件の翻訳メモリとして活用したい場合、どのように依頼すればよいのでしょうか?
以前納品いたしました翻訳ファイルおよび原文ファイルを当社にご提供ください。当社で翻訳メモリとしてデータベース化いたします。他の翻訳会社やお客様ご自身で翻訳されたファイルでも翻訳メモリにすることが可能です(翻訳内容を確認させていただくことがあります)。PDFデータの場合でも、当社で文字起こしから対応可能です。
関連サービス
翻訳センターでは、翻訳支援ツールの活用に関連した、以下のようなサービスやサポートをご用意しています。
翻訳メモリの作成
用語集の作成
翻訳メモリ診断
用語集診断
翻訳支援ツール
勉強会の実施
その他、Phrase TMS / memoQ / SDL Tradosなどの翻訳支援ツールにつきまして、ご不明点やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
※ 翻訳センターは、翻訳支援ツール「Phrase TMS」の販売代理店です。詳しくはこちらよりご覧ください。
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