事例紹介
電気機器メーカー様
背景
成長戦略の一環として事業譲渡・海外での合弁会社設立を選択されたお客様。その決断に伴い、事業譲渡契約や合弁契約、取引基本契約、技術ライセンス契約、業務提携契約など、さまざまな契約書の翻訳が急きょ必要となりました。また、納期感や使用目的についてヒアリングを行った際に、「経営サイドから技術サイドまで、多様な関係者が目を通すので品質も重視したい」とのご要望を頂戴しました。特に用語面で不安を抱かれており、社内用語や技術用語について、表記面も含めて細かく用語指定したいとのご希望がありました。
提案内容
最短納期と翻訳品質の担保。この2つの課題に対して私たちは、複数の翻訳者で作業を行うことによる納期の圧縮と、翻訳が完了したごとに順次納品していく分納をまずはご提案しました。分納のメリットは、お客様に品質確認の時間をしっかりと確保いただけることと、翻訳内容に対してフィードバックをいただくことで案件の進行につれ品質を向上できることです。一方、複数の翻訳者が翻訳範囲を分割しながら作業していくため、翻訳者は案件を横断する視点をもつことが難しくなり、用語や表現がバラついてしまうリスクがありました。
成果
用語統一については、翻訳作業を開始する前に、弊社開発ツールDef-Baseを活用し契約書類一式から横断的かつ網羅的に用語を抽出し、お客様のご指示をいただきながら、それぞれの用語の訳を確定していきました。また、表現や表記などのスタイルについても本件用のスタイルガイドを作成し、お客様と共通認識を形成した上で翻訳者に指示しました。さらに、用語の不統一を防ぐため、通常のチェック工程に加え、用語を重点的にチェックする用語レビュープロセスを翻訳工程に追加し、徹底した品質管理体制を敷きました。 スピードと品質を両立させたこうした対応にお客様も満足してくださったようで、その後、他部署の方へご紹介くださり、今もさまざまな案件をご依頼いただいています。